NINDJAが奨学金を供与している子どもたちの紹介です。第六弾は、北アチェ県パヤ・バコン郡アル・ロッ村のサフリザルとスリ・ワヒュニです。
NINDJAは、軍事作戦地域被害女性フォーラム(Forja DOM)メンバー女性の子どもで、かつアチェが軍事作戦地域に指定されていた1989〜98年に父親を亡くした子どもたちに奨学金を供与してきました。98年のスハルト退陣後もアチェの情勢はよくなるどころか、ますます緊迫化し、孤児の数も増えましたが、NINDJAに寄せられるカンパの額を考えると、支援対象を広げることは困難でした。しかし、いっぽうで奨学金を支給していた子どもたちが高校を卒業するなど、支援する子どもの数は少しずつ減っていきます。協力団体のJari Acehと相談し、新たにForja DOMに加わったアル・ロッ村の女性グループのなかから、とくに国軍兵士によってレイプされた女性7人の子どもたちを支援対象に加えることを決めました。 NINDJAの奨学金を受けているなかに、Aさんの子どもたちがいます。夫と離婚したAさんの生活はかつかつで、3人の子どもを育てるため、ときにピナン(ビンロウジュ)の皮むきなどをして生計を立てています。
Aさんの3人の子どものうち、NINDJAの奨学金を受け取っているのは2人です。長男サフリザルは中学1年生です。サフリザルは、フォーマルな教育だけでなく、学校近くのプサントレン(イスラーム寄宿宿)に住んで、宗教教育も受けています。Aさんは、子どもの教育にたいへん熱心です。
二番目の子どもで長女のスリ・ワヒュニは10歳。小学校に通っています。小学校から帰ると、母親を手伝ったり、弟の面倒をみたりします。スリの夢は医者になること。奨学金がずっとつづいて、学校を中退しないでも済むよう、そして夢を達成できるよう願っています。
(報告:エルナ・ジュリアナ)
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孤児 : 夢を実現するために奨学金をつづけてほしい
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