会計報告(2003年9月)

投稿日時 2003-9-30 12:36:00 | トピック: 孤児

 アチェ「父親を亡くした子どもたち」への奨学金にカンパいただき、ありがとうございました。2000年9月7日、軍事作戦地域寡婦フォーラム(FORJA DOM)メンバーの女性たちと話し合い、第1回の奨学金供与をおこなってから、みなさまからのご支援により、奨学金供与も4年目を迎えることになりました。
 新聞・テレビなどの報道でご存知かと思いますが、2003年5月19日からアチェで軍事戒厳令が敷かれました。その後約100日の間で、インドネシア国軍報道で752人のアチェ人が殺害されたといわれています。さらにインドネシア国軍と独立を求めるゲリラ「自由アチェ運動(GAM)」との衝突を恐れるなどの理由で、数万人の住民が避難を迫られました。また500以上の学校が焼き討ちされています。
 軍事戒厳令下におかれたアチェでは、NGO・市民団体による活動も大幅に制限されています。避難民に対する人道支援は軍事戒厳令司令部の管理下におかれ、インドネシア赤十字ですら、自由に避難民キャンプに入ることができません。インドネシア国軍による民間人への暴力や人権侵害について調査したり、キャンペーンをしたりしてきた活動家たちの多くが逮捕され、脅迫を受けるようになっています。またインターネットや携帯電話も自由に利用できなくなっており、アチェの人びととの連絡をとるのすら困難になっております。
 このような状況のなか、わたしたち日本の市民のアチェの人びとへの支援も、この間は緊急人道支援にシフトしていました。8月にアチェに入り、直接、支援を届けることを目標として、みなさまからのカンパを集めてきました。しかし残念ながら、軍事戒厳令司令部は、外国人のアチェ入域を制限(実質的には禁止)しており、現在まで、日本に限らず海外のNGOはアチェに行くことができずにいます。国際赤十字も活動を停止し、アチェを離れるように命じられています。
 上記のような理由で、この間、みなさまへのご報告が遅れてしまったことを、深くお詫び申し上げます。8月にインドネシアを訪れた際、奨学金をFORJA DOMのメンバーの女性たちに配るのを担当してもらっている北アチェ県のNGO「JARI Aceh」と連絡がとれ、これまでの状況について聞くとともに、今後のことについて話し合うことができました。
 JARI Acehによれば、たしかに軍事戒厳令適用後、奨学金を配るために村々を訪れるのは不可能になってしまったが、女性たちが毎月、奨学金を受け取りに、JARI事務所に来ていたということです。また軍事戒厳令下における暮らしにも「慣れて」きたため、9月からは、もう一度、村々を訪れるよう試してみるということでした。
 奨学金を供与している村々は、それぞれ、武装ゲリラの勢力が強いと言われており、それだけインドネシア国軍による軍事作戦も激しいものとなっています。この奨学金を受けている高校生の男の子がインドネシア国軍に殴られた、FORJA DOMのメンバーの女性の息子がインドネシア国軍に殺害されたなどの情報も入ってきています。さらに軍事作戦が展開されている状況で田畑に行くことができない、避難生活から戻ってきたら家畜や家財が略奪されていた、など生活も厳しい状況です。
 FORJA DOM、JARIともに、このような状況でも何とか子どもが学校に行きつづけられるよう、これからも支援をしてほしいという要請がありました。すでに3年たっていることから、カンパを募りつづけるのは困難だと思いますが、何とか変わらぬご支援を賜りたく、よろしくお願いいたします。

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(報告:佐伯奈津子)


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